ども!
命宮や命無星曜についてけっこう問い合わせが多いので、ここで命宮を活かす生き方をおさらいしておきます。(命無星曜については次回書きます)
命宮とは?
そもそも命宮ってなんだっけ?と思う人もいるのではないでしょうか。紫微斗数には命宮の他に11個のテーマ別の宮(個別宮)があり、個別宮のみを見て判断している人も多いでしょう。それは半分正解ですが、厳密には✖です。
命宮とはその人を司る『最高総司令官』であり、全ての中心です。命宮を見ずに個別宮(残りの11宮)を見るのはナンセンスです。
〈命宮で分かること〉
- 基本的性格(身宮と併せて)
- 才能や素質(身宮と併せて)
- 見た目や風貌
- 金運(財禄宮と併せて)
- 仕事運(遷移宮と勤務宮、財禄宮と併せて)
- 罹りやすい病気(疾病宮と併せて)
- 精神状態(精神宮と併せて)
つまり最初に見るべき宮です。その人の縮図が命宮に詰まっています。
なので命宮に主星が入る人はその星が喜ぶであろう環境に身を置く努力をしなければなりません。
私は「後天運(年間の運勢等)で一喜一憂する暇があったら、命宮が喜ぶ環境へシフトする努力をしてください」とよく言っています。
命宮の主星が生きやすい環境に身を置いた上での後天運の援護は大変な起爆剤となり、一生を通じて高いレベル(何が高いかも人それぞれです)を手に入れます。一方で、組織が向かない人が不平不満をたらしながら組織の中で悶々している時に後天運が良くなっても、少しの昇給や人間関係が円満に行く程度です。その期間が終わればまた前のように憂鬱な日々が戻ってきます。つまり、以下のようなことが言えます。
先天命宮主星が生きやすい環境 > 後天運
まずは先天命宮に入っている主星が生きやすい環境とは何か?を考えなくてはいけません。そして主星や副星との組み合わせで、自分だけのワクワクする世界を思い描けたら、それを少しずつ実行に移します。この実行に移すということを日本人はリスクを感じて行わないのです。それが成功や幸せへの最短最速の道と知らずに。。。好きなことは続きます。何度でもトライできます。一度の失敗などでへこたれず、果敢にチャレンジできます。そして必ず掴みます。
リスクを取らずにテンションが下がる仕事を「安定」の二文字のためだけに人生(時間)をすり減らしていくことの愚かさときたら、もう言葉も出ません。命宮の適性方面に向かう、できれば早く向かうことがどれだけ重要なことかを理解すべきです。
30代が過ぎてきたら、身宮に入っている星も考慮していくべきです。考え方や特徴は命宮とほぼ同じです。
命宮と身宮が同じ部屋に入っている方は、考え方や価値観が一生を通じて同じです。ですが、身宮が命宮と違う宮にある場合、30~40代で大きく価値観が変わっていくのです。主星のタイプも違う場合、大きく方向転換をしなければ、中年時期に伸び悩むという現象に遭います。
私が実際にお会いした方で、某大手予備校の数学の教師が名古屋テレビ塔にお越しいただきました。
その方は大学卒業後その予備校に入り、数学一筋20年の40代ベテランカリスマ講師です。命宮には巨門旺が子の位置に入り、化権という相性の良い四化星が付いています。その頭の回転の速さから、講師は天職と言って良いでしょう。辰の勤務宮が太陽旺となり、職場ではいつも太陽のように明るく振る舞い、生徒たちからも絶大な人気でした。その証拠に10年連続で全科目講師の中で、生徒投票人気講師NO1の座を射止め続けていました。
まる「そんな素晴らしい経歴と適性で、何か悩みがあるんですか?」
講師「いや、ここ数年ずっと、会社でのモチベーションが上がらずに、講義が終わると生徒と話さずにすぐに講師室に戻るし、寝れなかったり、色々と他のことや自分でスクールを作ったりしようとしたけど、上手くいかず、占いが最近好きで、電話占いにここ1-2年で数百万つぎこんでるんです。」
ふと講師さんの身宮を見ると太陰旺+地劫が入っていたのです。身宮とは30~40代から出てくる新たな価値観、死を意識して逆算を始めたときから現れてくる価値観とも私は言っています。「私の残りの限られた人生で何をやるべきか」と真剣に考えたときから現れるのです。なので明確な境界線はなく、人によっては20代から発揮している人もいます。
この太陰+地劫はまさに非現実世界に興味関心が惹かれ、占いや神秘学、宗教や哲学、カウンセラーなどに行く方が多く、少なくとも株式会社(売上や利益を追求する組織)は向いていません。
完全にこの身宮の影響であることは明白です。この講師さんも漏れなく大きく方向転換を求められており、講師を続けながらでも良いので、メンタルケアをする必要がありました。理想は数学からは一度離れ、カウンセラーになり、子供たちをメンタル面で支えることですよと伝えました。
このように、命宮及び身宮の特徴をまずは把握し、それらが生きやすい環境を自ら整えていくということは、自分が「人生をやり切った!」と思えるものにしたいのであれば最も重要なことなのです。